講演会2

千里中央駅直結 SENRITOよみうり片岡整形外科リウマチ科です。

昨日は、私が所属する大阪大学整形外科の開業されている先生方の集まりに参加してきました。今年の七夕に開院したばかりで、末席もいいところですが、先輩からお誘いいただきましたので足を運びました。

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講演は、「脳性麻痺の基礎」と「こども病院の歴史」でした。

「脳性麻痺の基礎」では、新生児医療の発達で早期出産での救命率があがったために、脳性麻痺の発生率は下がらないという話がありました。また、小児期は脳性麻痺のリハビリや治療を小児病院が受け入れているが、成人になってからの受け入れ先がないこと、また介護の必要な患者さんが大きくなると、当然その親御さんも年をとられるわけで、そのような状態を地域の医療機関と専門病院が連携することで解決したいという話もあり、患者さんとその家族がいかに困難な状態にあるかということを再認識させられました。

「こども病院の歴史」は私が入局したときの教授である小野先生のお話でした。84歳になられるとのことでしたが、70歳前に母を亡くし、先日母の兄(小野先生の10年くらい後輩にあたるはずです。)も亡くした身としてはお元気な姿にため息がでるだけでした。内容は、脳性麻痺の講演とも関連する肢体不自由児の療養というものの歴史から、日本人が大きくなっていることで減っている疾患もあるのではないかという指摘までひろがり、その視野の広さに、多面的にものを視ることがいかに大事かということの認識を新たにしました。

堅い話になりましたが、講演会のあとの懇親会ではひさしぶりに会う先輩、同期、後輩と楽しい時間を過ごせました。

以前にもお書きしましたが、開業すると医学的な知識、情報が入りにくくなりますので、このような会は非常にありがたいものです。しかも勉強しながら、人のつながりもできるこのような機会を生かして、地域に貢献できるようになりたいと思います。

講演会2」への2件のフィードバック

  1. 脳性麻痺の子ども達の療育に関わって、32年・・・今は孫の様に愛おしいです。親無き後を心配する昔、今は微量ですが制度も改善されてます。成人式の写真を見て感無量になったり、私の身体を気遣ってくれる親御さんに励まされてる毎日です。リハビリをしながら、もう少し頑張りたいです。

    1. FUKUOKAさま

      お返事が遅れてすみません。
      脳性麻痺の患者さんは研修医のときに部長が小児整形外科を専門にされていましたので、多くの患者さんを診させていただきました。根治ということが難しいため、多くの方の協力が必要と思いますが、32年も療育にかかわってこられた先達からコメントを頂けて感無量です。私も開業したからには、地域でお困りの方にはできるだけのことをしたいと思いますので、今後ともご指導よろしくおねがいいたします。

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