先日、土・日・月と3日間の有給を頂き、
平成29年度『 予備自衛官招集訓練 』に参加してきました。
予備自衛官の制度をご存じない方が多いと思うので、簡単な説明を。
この制度は昭和29年から開始され、元自衛官が毎年決められた日数の訓練を受けて、有事の際には現職自衛官のサポートに入る制度です。
昔は、自衛隊OBのみで組織されていましたが、平成13年度(私が入隊した年)から自衛隊未経験者も訓練を受けて任官できるようになりました。
現在は即応予備自衛官8,075名、予備自衛官47,900名の登録があり、有事に備えて定期的に訓練を受けています。
私は自衛官OBなので、防衛省から毎年この様な訓練招集命令書が届きます。
今回の招集訓練は、連日36度を超える猛暑と装備品の重量で、日頃から体力錬成をしている私も、炎天下では見る見る体力を奪われてしまいました。
日頃クーラーの効いた環境で仕事していると、暑さに対する抵抗力が無くなっている事に気付かされます。
3日間の訓練日程は、概ねこんな感じになります。
【1日目】
着隊、被服貸与、精神教育(駐屯地、部隊の歴史、被災地災害派遣進行状況等々)、健康診断、基本教練、小隊・分隊教練、ガンハンドリング、警備訓練、射撃予習。
【2日目】
体力検定、戦術訓練、格闘訓練、射撃予習。
【3日目】
検定射撃、野外勤務、野外衛生(救急法)、職務訓練(歩哨・外哨)、防災訓練(人命救助システム)、格闘訓練、被服返納、離隊。
訓練中は写真撮影は禁止されているので掲載できませんが、3日間しかないので、かなり充実した詰め込み訓練となりました。
担当部隊の方々、一緒に訓練した自衛官の方々、猛暑の中ありがとうございました。
最後に、
私が16年前『 新隊員教育隊 』の頃に聞かされた『 心に響いた言葉 』を伝えたいと思います。
『 君達は自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎される事なく自衛隊を終わるかもしれない。
きっと非難とか叱咤ばかりの一生かもしれない。御苦労だと思う。
しかし、自衛隊が国民から歓迎され、
ちやほやされる事態とは、
外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、 国民が困窮し、国家が混乱に直面している時だけなのだ。
言葉を換えれば、
君達が日陰者である時の方が、国民や日本は幸せなのだ。どうか、耐えてもらいたい。』
(吉田茂 防衛大学第1回卒業式 訓辞)