今夜も楽しく、お酒を飲んでいますでしょうか?
今日は『 アルコールが太る原因 』についてお話しようと思います。
巷で、よく耳にするのが、
・『 アルコールは、エンプティーカロリーだから太らない 』
・『 ハイボールや酎ハイは、蒸留酒だから太らない 』
・『 太るのは糖質が入った酒や、一緒に食べる食事が原因 』
この様に思っている方、聞いた事がある方が多いと思います。
この噂は、果たして本当でしょうか?
ご存知の方も多いと思いますが、お酒に含まれる『 アルコール 』は胃や小腸から吸収され、『 肝臓 』に入ります。
お酒の分解過程は、
『 アルコール 』
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
『 アセトアルデヒド 』
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
『 酢酸 』
という順番で分解され『 酢酸 』は、血液に乗って体内に運ばれます。
問題はその先です!
【 酢酸は分解されて、エネルギーになる! 】
お酒から『 酢酸 』に分解後『 補酵素A 』と結合し、
『 アセチルCoA(コエンザイムエー)』
という『 エネルギー 』になります。
『 アセチルCoA 』は、細胞でエネルギー源として使われ『 水と二酸化炭素 』に分解後、排泄されます。
★ 『 少量 』のお酒を飲んだ場合、
エネルギーとして利用されます!
(利用される = 脂肪にならない)
★ 『 多量 』のお酒を飲んだ場合、
分解後、余った酢酸は処理できません!
(処理出来ない = 脂肪になる)
お酒を多量に飲み過ぎると『 酢酸(アセチルCoA) エネルギー』が過剰になり、処理しきれず『 脂肪に合成 』されます。
ここまでは『 お酒だけ、飲んだ場合 』の話。
では、お酒と一緒に食事やつまみを食べるとどうなるのでしょうか。
★ お酒と食事を一緒に取った場合、
お酒以外の栄養素からも『 アセチルCoA(エネルギー)』が作られ、ドンドン細胞に送られてきます。
これは、使い切らなければ『 脂肪 』になってしまいます。
お酒だけの時よりも『 アセチルCoA(エネルギー) 』が過多になるのが解ると思います。
これが、お酒を飲むと太る原因です。
・・・専門的過ぎて、難しいですか?
少し難しいので、分かりやすく例え話で説明しましょう!
【 お酒が太る原因を、当院の「リハビリ」に例える 】
片岡 整形外科に来院し『 リハビリを受けよう! 』としている、患者様をイメージして下さい。
上記のメカニズムを『 リハビリ(先生は 1人 )』に例えてみましょう!
『 先生を、TCAサイクル(燃やす過程) 』
『 患者様を、アセチルCoA(エネルギー) 』
と考えてみましょう。
★ アルコール無しで、適量の食事
この場合、患者様(アセチルCoA)は『 少数 』です。
つまり、待ち時間無しでリハビリが出来る(直ぐに燃焼する)と言う事です。
★ アルコール + 食事
この場合、
・ 食事からも、患者様(アセチルCoA)が入ってきて、
・ お酒からも、患者様(アセチルCoA)が入ってきて、
『患者様 (アセチルCoA)が大人数 の状態 』になります。
(沢山の患者様を 先生2人 では、対応しきれません)
つまり、患者様はリハビリを受けるのに、数時間待つ状態(燃焼待ち)と言う事です。
ここで皆さんなら、どうしますか?
2時間待って、リハビリしますか?
待たずに、諦めて帰りますか?
私なら、リハビリで2時間待てないので帰ります(笑)
待つ事が嫌な患者様は、次々と帰っていきます。(帰る = 脂肪になる)
これが、先ほど説明した『 お酒は太る 』なんです。
食べ物からも、アセチルCoA(エネルギー)を入れ、
アルコールからも、アセチルCoA(エネルギー)を入れると言う事は、
『 数時間待ちのリハビリに、人が並ぶ! 』
と言う事になり、待てなかった人は帰ってしまう(脂肪になる)と言う事です。
これがアルコールを飲むと太る原因って事なんです。
【 結論 】
以上、お酒は焼酎でもウイスキーでも『 飲みすぎれば、腹も出るし太る 』のです。
そもそも『 エンプティーカロリー 』というのは『 カロリーが無い 』という意味じゃなく 、
『 エネルギーはあるけど、栄養価値が無い 』
という意味なのです。
つまり、お酒の栄養素はエネルギーのみが豊富で、その他の栄養素はほとんど無いと言うことです。
これが『 エンプティーカロリー 』って言われる所以です。
以上の事から『 蒸留酒なら飲んでも太らない 』と言うのは嘘だと解りますし、
『 ダイエットしてるのに痩せない 』のは、お酒を飲んでるから痩せないのかな?と予想がつきます。
皆さんも本気でダイエットしたいなら、アルコールはほどほどにしましょう!