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実践なき理論、理論なき実践

皆様こんにちは 理学療法士の串崎です

リハビリテーション科では、8名のスタッフが個別訓練で、手の温かみを直接伝えながら筋肉をほぐしたり、関節を微調整したり、姿勢の矯正などを行っています。

今回は刺激を加える場所や方向に関する座右の銘を述べさせていただきます。    「実践なき理論は無力であり、理論なき実践は暴力である」 哲学者カントの書物にも似た言葉がありますが 私は先輩の指導を受けて以来、常に頭においています。

院長の診断や処方をもとに状況を確認して治療部位の筋肉、骨、関節、内臓などをイメージしながら、ここまで積み上げた臨床体験をもとに場所や方向を決めて刺激を加えることで反応を引き出して治療効果を得ますが、その際 自分の頭で勝手に結論を出して試すことだけは絶対にしないように心がけています。

顎関節を含む口腔機能は呼吸や摂食嚥下に関して重要な作用がありますが医科と歯科の狭間にあって理論や実践記録に乏しい現状です。

幸いここでは症例数が多いこともあって、顎関節の開口障害や、影響を及ぼすと考えられている頭痛や耳鳴り、自律神経失調などの不定愁訴や脊柱の変形、バランスなどにも関心をもって、理論にもとずく実践、実践にもとずく理論を地道に積み上げることで、結果的にそれが治療効果にもつながっています。

将来的には摂食嚥下を含む口腔リハビリへも移行していきたいと考えています。

最後まで読んで下さった皆様に感謝申し上げます、今後とも片岡整形外科リウマチ科のリハビリテーション科をよろしくお願い申し上げます。

ダイエットの経過

千里中央駅直結 SENRITOよみうり片岡整形外科リウマチ科です。

年始に減量を宣言して2か月半。体重は78kgになっています。とくに無理をしているわけでもなく、お腹が鳴るまでは食事をとらない、炭水化物は最後に少量、というのを守っているだけなので、さほど辛くもありません。ですから、勉強のために出かけている講演会の後の懇親会では、食べたいだけ食べています。それでも、29階までの階段上りは継続しており、5分後半で上がれるようになってきました。

副産物として、花粉症がひどい方なのですが、昨年5月に副鼻腔炎の手術をうけたこと、毎朝ヨーグルトを食べていること、生活が規則正しく、適度な運動ができていることなどで今年はましな感じです。まだ、花粉のピークが来ていないだけかもしれませんが。

ダイエットも維持が大切ですから継続が命です。それは骨粗鬆症を含めた生活習慣病の治療やロコモの運動療法も同じことで、調子の出ない日は休んでいいと思います。その後にまた始めればいいだけですから。あせらずにゆるくても継続していければと思っています。

春も近づいています

千里中央駅直結 SENRITOよみうり片岡整形外科リウマチ科です。

3月5日土曜は、本当に春らしい陽気でした。診察終了後、当院からご紹介して入院されている患者さんのお見舞いに出かけた後に、市立豊中病院病診連携の会に出かけました。

日頃、患者さんのご紹介をお願いしており、顔見知りの先生も多い中で、珍しい症例や見落としがちな症例についての討論がありました。鎖骨偽関節に伴う動脈性胸郭出口症候群(鎖骨下動脈閉塞)の症例で、静脈性胸郭出口症候群の経験がありましたので、「質問をさせて頂きました。症例検討の後には肩疾患の講演を聞きました。主に腱板断裂のお話でしたが、断裂部は3年程度拡大するとのことで、、挙上不能になる前に修復するのが望ましいという話でした。年齢としては72.3歳の患者さんが多いとのことで、齢だから手術をしないということはないようです。ただし、術後3カ月は腕の挙上禁止ですから、リハビリを充分理解できる人でないと、再断裂するのでそこには十分留意されているとのことでした。また、肩の痛みに後方からの注射で除痛されているという話は、当院でもよく行っている方法でしたので、それでよかったのだと再認識できました。当院でも、頸や肩の痛みの患者さんが非常に多いので、非常に参考になりました。日常の診療の疑問を少しでも解決できるようにこれからもできるだけ多くの人のお話を聴きたいと思います。

 

3月になりました~血管炎の講演会に行きました

千里中央駅直結 SENRITOよみうり片岡整形外科リウマチ科です。

3月3日木曜はまだまだ寒い一日でしたが、診察終了後に夕方から血管炎症候群の講演を聴いてきました。国立循環器病研究センター関連で循環器の医師が集まる会でしたが、当院も連携させていただいています大阪大学免疫アレルギー内科の先生のお話でしたので参加してきました。

血管炎症候群は膠原病の一種で多くの疾患を含んでいます(個々の疾患についてはこちらを参考にしてください。)が、リウマチを見ている性質上、常に気にはしていますがなかなか診断が難しいことも多いのが実情です。

話は血管炎の分類から免疫の基礎、生物学的製剤の総論のあとにいくつか症例を提示されました。非常にインパクトのある症例ばかりでしたが、とくに10代の女性がSLEを発症し、数週で下肢切断に至った症例には、非常に驚きました。足の痛みで整形外科を受診される患者さんは非常に多く、このような劇症型血管炎の患者さんの存在を知らないと、命を落とす可能性さえあるわけですから、勉強というものは大事だと改めて思いました。また、高安病(大動脈炎症候群ともいいますが、日本で発見された病気です。)では、頚部痛で発症し、数年も診断がつかないこともよくあるそうです。(ドクターGでも放送されていました。)こちらも整形外科に受診される方が多いそうです。その他にもベーチェット病の症例なども、症状だけなら整形外科に来られそうですから、気を付けようと思わされる非常に内容の濃い講演でした。会場は満員で(私も予備の椅子に座っていました)、時間が超過していたにもかかわらず、質問がいくつもあり、非常に活気のある会でした。

講演終了後の懇親会では、講師の先生が主導されている関節リウマチの新規薬剤の治験の依頼が来ていたこともあり、その件も含めていくつかの質問とお礼を述べてさせて頂きました。開業医には、総合診療的な要素が多いため、今後もできるだけ多くの分野のことを学んでいかなければならないのですが、本当に意味のある会でした。

いろいろと。。。

千里中央駅直結 SENRITOよみうり片岡整形外科リウマチ科です。

2月18日に、新規開業に対する近畿厚生局の個別指導がありました。適正な保険診療を、指導して頂く機会です。ネットなどではいろいろと恐ろしいことが書かれており、すこし緊張しましたが、指導していただいた技官の先生からは、非常に親切に診療録の書き方などをご指導いただき、また記載の良い点もいくつか評価して頂けて、大変有意義でした。これからも地域医療に貢献してくださいとのお言葉をいただき、気持ちを新たにできました。

2月27日は、3つの会に出ました。最初は、内科の先生による糖尿病と末梢血管障害のお話でした。病院勤務時代は、糖尿病で足が壊死した患者さんの切断もしていて、そのときにも意外と痩せている人が多いなあと思っていたのですが、それがデータで示され、印象的でした。また、一番衝撃的だったのは、下肢の切断が必要となる患者さんでは、糖尿病の有無が生命予後に無関係であるというデータで、下肢の循環障害自体が生命予後を悪くする可能性がありそうですが、その背景はまだ不明とのことでした。また、下肢の循環障害では、間欠性跛行と言って、連続しては歩けないが休むと改善するという症状が典型的なのですが、そのような症状がないまま、足に色が悪くなる患者さんも多いということを教えて頂き、非常に有用でした。というのも、間欠性跛行は、腰の神経障害でも起こるので、整形外科には多くの患者さんがおられますし、また整形外科に来られる患者さんで糖尿病を患っておられる方もありますので、そのような症状に注意はしていたのですが、改めて教えて頂ける貴重な機会でした。

二つ目は、済生会千里病院の連携の会で、救急医療のありかたをうかがいました。もともとは、交通事故対策として、救急医療が必要となったともことですが、最近は外傷が減ってきて、高齢者の病気が増えているとのことでした。救急医療の性質上、夜間の手術の方が多いというデータを拝見し、ありがたみを再認識しました。

最後に、東京オリンピック関連の仕事もされている阪大の中田先生に、スポーツの定義から、最新の膝手術、スポーツと健康医学の未来までお話しいただきました。阪大が箕面の船場にキャンパスを移転し、そこにスポーツ医学の拠点をつくるということですから、ますます千里が活気づくことを期待しています。