人が動作をする時『 一部分だけ、動かす 』のではなく、『 連動しながら、複雑に動かす 』ことの方が多いのではないですか?
例えば『 ボールを投げる動作 』。
脚で地面を蹴った力を、『 下半身 → 体幹 → 上半身 → 腕 』と力を伝える事によって、速いボールを投げることができます。
この様に、筋肉や関節が『 連動して動く 』事で力を発揮することを、『 運動連鎖(キネティックチェーン)』と呼んでます。
【 ① 開放 運動連鎖(OKC:open kinetic chain) 】
『 力 を出した結果、身体の末端が動く運動 』を言います。
例えば、脚の 大腿四頭筋 を鍛える『 レッグエクステンション 』。
体幹が固定されていて、大腿四頭筋 が 力 を発揮した結果、末端が動く為『 OKC 』となります。
【 ② 閉鎖 運動連鎖(CKC:closed kinetic chain) 】
『 力 を出した結果、身体の本体が動く運動 』を言います。
例えば、脚の 大腿四頭筋 を鍛える『 スクワット 』。
脚が地面に固定され動かず、膝の曲げ伸ばしを行った結果、本体が動く為『 CKC 』となります。
【 大事 】
ここで大事なポイントは、両方とも、『 大腿四頭筋が 力 を出した 』ここは同じです。
『 末端が動く or 本体が動く 』ここが違います。
同じの 力 の出し方でも、結果として起こる出来事に差がでます。
皆さんは、この違いをどう思いますか?
【 質問 】
『 スクワット と レッグエクステンション 』大腿四頭筋に同じ 50kg の負荷がかかる場合、どっちのトレーニングをしますか?
『 大腿四頭筋 が 力を出した 』と言う点では、どっちも同じです。
では、どっちのトレーニングをしますか?
【 答え 】
『 走りたい人、ジャンプする人 』は『 スクワット(CKC) 』。
サッカーのように『 キックする 』なら『 レッグエクステンション(OKC) 』。
、、、と、考えるかもしれません。ただし、よく考えて下さい!!
サッカーのように、キックする方は『 レッグエクステンション (OKC)』ですが、地面を踏ん張る方は『 スクワット(CKC) 』なんです。
また、同じ『 スクワット 』を見ても意味が変わります。
よく『 膝を前に出さない 』と教えられます。
股関節の『 屈曲伸展のトレーニング 』と言う点では 良い のですが、
『 膝を前に出さない意識 』ばかり考えて、『 地面を強く踏んでいる 』と言う意識がありません。
これだと、競技特性・力強く動く・パフォーマンスと言う点では マイナス に働きます。
もう一度言います!!
『 地面を強く踏もう 』と意識した瞬間、膝を出さないフォームにはなりません!!(※ ジャンプすれば、分かります)
真下に下がり、真上に上がる。
『 地面を強く蹴る 』動作の方が『 活動の実用性 』と言う点では 有利に働きます!
競技特性や活動の実用性、パフォーマンスを考えるなら、
閉鎖 運動連鎖(CKC:closed kinetic chain)の考え方で、色々見直すと 良い かも知れません。
ただ、ボディーメイクなど、筋肉を大きくしたい場合は話が変わります!!
開放 運動連鎖(OKC:open kinetic chain)を意識した方が、筋肉を集中的に鍛えられます。
今回は『 運動連鎖 』という考え方から『 OKC・CKC 』の違いを紹介しました。
普段の筋トレでは、特に 意識 することはないかもしれませんが、競技パフォーマンス向上として筋トレを考えている人は、意識して頂くと 良い結果 に繋がるかも知れません。
『 OKC・CKC 』は、どっちが優れているというわけではありません。
その人が、どっちを『 主役 』にするかで意味が変わるので、目的や場面によって使い分け、効果的にカラダ作りをしましょう。