マスクシンドローム

こんにちは
リハビリの鈴木です。

一日中マスクをつけるようになって以来、吹き出物や痒み、頭痛やときにはめまいに悩む人が増えています。
感染症対策に有効なマスク着用ですが、身体に何らかの影響や多少の負担を与えてもいます。

吹き出物や痒み
マスクを長時間着用していると、常に布が肌に密着している状態になり、肌呼吸が妨げられます。
炎症、摩擦、呼気によってマスクの中に湿った温かい空気がこもることで細菌が繁殖します。
特にトラブルが起きやすいゾーンは、目の下、鼻梁、顎、耳の裏側。これは皮膚の刺激反応に当たり、ニキビや湿疹などの皮膚疾患がある人は、症状が悪化することもあるようです。
マスクによる肌のトラブルを少しでも防ぐには、数時間おきに顔に空気を当てましょう。

目が乾きやすい
目の不快感に悩まされている人もいます。
マスクによって目が乾燥するのは、マスク内の空気が上の方から出て、常に目の方に空気が流れるため。
マスクの位置が高すぎると、まばたきもしにくくなります。

こうした副作用を軽減するには、マスクを鼻と頰にぴったりつけて着用し、空気が上方ではなく脇から出るようにするのがいいとのこと。

マスク着用の副作用にはほかに、目の周りの接触皮膚炎(湿疹、まぶたの炎症)や細菌による感染症もあります。一日の間に、マスクを手で触った後に再び着用、こうした動作で細菌が体内に侵入するきっかけとなり、結膜炎などの感染症につながります。

呼吸が浅くなる
マスクはもちろん呼吸にも影響を与えます。マスクを着けているとどうしても呼吸が浅くなり、空気を取り込む量が普段より少なくなります。その結果、ちょっと負荷がかかっただけで息が上がる。深く息を吸おうとすると、マスクを吸い込んでしまいます。

頻繁な頭痛
マスクの着用が頭痛を引き起こすこともあります。
マスクをつけていると、自分が吐いた息をまたすぐに吸うことになります。すると結果的に二酸化炭素を多く含んだ空気を吸うことになり、脳が二酸化炭素過多の状態になってしまいます。
頭蓋の内側には、脳に酸素と栄養を供給するための血管(頭蓋内血管)が張り巡らされていて、絶えず脳に血液を送っていますが、二酸化炭素は頭蓋内血管を最も強く拡張させる化学的因子で、この拡張が、片頭痛を引き起こしてしまうのです。

耳かけによる首のコリ
マスクをしている間は、耳かけのゴムで両耳が固定されています。
すると、徐々にこめかみの筋肉(側頭筋)に負荷がかかり、さらにあごの筋肉(咬筋)にも負担が及び、最終的には頭蓋骨にくっついた胸鎖乳突筋という、首のほぼ中央にある大きな筋肉に強い負担がかかるようになります。
そのうえ、マスクをしていることで表情を気にしなくなり、表情筋も使わなくなりがちに。表情筋を使わないことによる凝りも、胸鎖乳突筋の負担になります。
こうして、いわゆる「スマホ首」と同様の強い首コリが引き起こされてしまい、それが原因で緊張型頭痛が起きてしまうのです。
普段から片頭痛のある人にこうした緊張型頭痛が合併すると、頭痛が頻繁に起こりやすくなります。

ストレスが溜まる
いつもマスクを着用しているとパンデミックのことが頭から離れなくなり、ストレスや不安を感じやすくなっているかもしれません。ときには窓辺に行って新鮮な空気で呼吸をするといいですね。

口腔周囲温度が低下し、体内の二酸化炭素濃度も急減します。

それではみなさま、よい一日を。

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