柔道整復師・橋本です!

皆さん、お元気でしょうか?

今日は、

『 お酒が筋肉を壊す! 』

と言う怖い内容を、お伝えしようと思います。

私は、お酒を嗜む(たしなむ)方ではありませんが、皆さんは、どの程度飲まれるでしょうか。

もしかしたら、
仕事の付き合い、仕事帰り、晩酌など、
『 お酒を飲む機会が多い 』のではないでしょうか。

実はトレーニング業界では、
お酒の痛飲(大量に飲む事)は筋肉を破壊することが知られていて、
これを『 急性アルコール筋症 』と呼ばれています。

症状は、
筋力低下と共に、筋痛、血中へのミオグロビンの溶出、筋肉線維(特に速筋線維)の部分的壊死などが起こると言われています。

その為、
ボディービルダーや、ボディーメイクをする人は極端にアルコールを控えています。

『 急性アルコール筋症 』は、
急激に飲み過ぎると、誰でもなる可能性がある症状で、飲酒の際には水分をしっかりとる事が大切です。

【毎日の飲酒も筋肉を破壊する】

それでは、
お酒を365日、
毎日、美味しく飲んだ場合はどうでしょうか。

先程の様な、
著しい筋力の低下や、筋肉痛を感じる事はありませんが、『 筋肉の萎縮 』が 慢性的 に起きてしまいます。

徐々に・・・そして確実に筋力が低下し、
『 筋肉が萎縮する 』という症状が現れ、
『 慢性アルコール筋症 』
と呼ばれています。

この筋力の低下は、
それまでの『 総アルコール摂取量に比例する 』と言われています。
(Kiesslingら、1975の著書)

実際、
アルコール中毒の患者さんは筋肉が痩せていて、筋力が極めて低いのが特徴的です。
( 速筋繊維は『 筋繊維の太さ 』と関係している為、細くなります )

飲酒による成長ホルモンや、インスリン様成長因子(IGF-I)の分泌低下が主な要因になると考えられています。

【どれくらいが適量か?】

『 急性、慢性のアルコール筋症 』ともに、アルコールの摂取量を減らせば、回復に向かうそうです。

それでは、
悪影響を与えず、健康にも良い適量はどのくらいでしょうか。

欧米の研究では、1日あたりエタノール60g 相当とされています。

1日あたり、
ビールで、約1.2 リットル、
ウイスキーで、約 150ml、

程度だそうです。

ただし、これは『 欧米人の身体 』の為の基準で、日本人では、一般にこの半分程とされています。

今回、
飲酒による有害な側面をお話しましたが、
お酒は人との距離を縮めたり、
普段できない話ができたり、
一種のコミュニケーションツールでもあり、
日々の生活を豊かにする『力』があります。

また、飲酒の研究は欧米の文献が多く、全ての人が今回の内容に当てはまるとは言えません。

『 お酒は大好きだけど、筋肉も残したい! 』
そんな人は、定期的な休肝日を検討してみて下さい。

柔道整復師・橋本です!」への6件のフィードバック

  1. 私がお付き合いをしている彼は毎日お酒を飲みます。焼酎が多いのですが以前はもう少し気をつけて飲んでいたのですが最近は日曜日だけの休刊日でおよそな2~3合位は飲んでると想います。カロリーを気にして糖ーは気にして歩行もしています。首が悪いのか左指が時々痺れています。このままだと痺れが止まらなくなるかも知れないと心配です。

    1. コメントありがとうございます。
      個人的な見解、リハビリの立場から返答しています。
      詳しくは『ドクターの診察を受けた方が1番』です。

      「飲酒と時々起こる、左指先の痺れについて」

      ・個人的には、関係性がないと思います。

      長期間の飲酒によって、指先の神経がダメージを受け、痺れが起きると聞いた事があります。
      (しかし、指先一本ではありません)

      アルコールの代謝には、
      ビタミンBが使われる為、長期間飲酒が続くと、慢性的なビタミンB欠乏状態になり易くなります。

      慢性的にB欠乏状態が続くと、神経障害が様々な部位で起こります。

      治療としては、
      まずは禁酒することが重要です。
      ビタミンの補充もします。

      アルコール性の末梢神経障害を調べるには、
      神経内科の診察を受けるのも良いかも知れません。

      どちらにせよ、
      「痺れがあるとの事」なので、
      『一度ドクターの診察』を受けた方が良いと思います。

  2. 土曜日朝まで飲んで日曜日は嘔吐したり何も出来ない状態で月曜夜中から身体中が痛くなり…いつもは次の日にこの状態になるんですが…皮膚に触れるだけで痛く寝返りもするのに大変。
    シャワーが当たるだけで身体中が痛いです。
    何がすれば治る方法とかないですか?

    1. コメントありがとうございます。
      個人的な見解、リハビリの立場から返答しています。

      詳しくは『専門医の診察を受けた方が1番』です。

      ・「何をすれば治るかについて」

      個人的には、禁酒(断酒)をする事が最善策だと思います。

      当院は内科では無い為、詳細は分かりませんが、膵炎から起こる背部痛の可能性もあります。

      比較的特徴的な症状は、
      飲酒後、溝落ちや背中の激しい痛みがあげられます。

      姿勢は、座位で背中を丸めると和らぎ、あおむけに寝ると膵臓が圧迫され痛みが増す傾向があります。

      痛みと同時に吐き気や嘔吐を伴う事もあります。

      飲み過ぎの方が全て膵臓病になるわけではありませんが、膵臓病の原因としてアルコールの飲み過ぎが多く見られます。

      もし常習飲酒者であれば断酒をし、アルコール依存症治療の専門病院への受診をお勧めします。

  3. 僕は夜職に就いていて、立場が上になりあまり飲まなくてもある程度上手く立ち回れるようになってから2.3日に1日そこそこ飲むんですが、そのような生活になってからおそらく慢性のアルコール筋症になったと思います…
    飲んだ日に限って結構な筋肉痛のように痛むので…
    時々行く整体の方には禁酒はできないから、スポドリを飲んだり、マッサージをしたらだいぶ楽になるはずと言われたんですが、正しい指摘だったんでしょうか…?

    1. コメントありがとうございます。
      個人的な見解、リハビリの立場から返答しています。

      アルコールによる筋肉へのダメージが起こる原因として、

      ・ビタミン不足
      ・カリウムやカルシウムなどの、
      「電解質(ミネラル分)」の異常
      ・アルコールの分解産物である、
      「アセトアルデヒド」による影響など、諸説があります。

      アルコール筋症の一番の予防法は、当然のことながら「お酒を飲まないこと」です。

      難しいときには、
      水分を一緒に多めにとることで予防の効果があると言われています。

      正しい指摘かと言えば、
      対処療法としては正しいと思います。

      しかし、正しくは『禁酒をする』、『お酒を飲まない環境に身を置く』が正しい指摘だと思います。

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