医師と患者さんとのコミュニケーションの難しさ

千里中央駅直結 SENRITOよみうり片岡整形外科リウマチ科です。

このブログでもよく書いていますが、患者さんとのコミュニケーションがとれるクリニックを目指して、開院しました。結果として、一人ひとりの患者さんと話す時間が長くなりますので、再診患者さんが増えてくると、待ち時間が長くなる傾向にあります。患者さんのお話を十分に聞きながら、いかに待ち時間を減らすか、あるいは待ち時間を有効に使っていただくかが最大の課題となっています。

しかし、先日驚くようなことがありました。腰痛の患者さんでしたが、いつものように病歴をうかがっていました。すると、他の整形外科でまだ治っていないのに、医師からもう来ないで下さいと言われた、というのです。どういうことか尋ねてみると、先生から、ここは注射で治すので、注射が嫌な人はもう来ないでください、と言われたそうです。患者さんのお話ですから、その先生が実際にどうおっしゃったかはわかりませんが、少なくとも患者さんはそう受け取られたわけです。

このお話をうかがった時、患者さんには失礼ですが、あまりのことに診察室にいた看護師と一緒に苦笑いしてしまいました。確かに治療に非協力的な患者さんに困ることはあります。服薬のコンプライアンスが悪いなど、治療効果に決定的な影響を与える場合は、強めに言うこともありますし、最悪、責任持てませんということもあります。しかし、腰痛の治療で、注射がいやというだけで患者さんに来ないでくださいというのはどうなのでしょうか?いまだに腰痛の治療は、混沌としていて明らかな体系は確立されていません。だからこそ、いろいろな選択肢があるわけです。そのような中で医師が望む方法に従う以外の患者は診ないというのは、あまりにも一方的な気がします。

実際は、言い方の問題でそういう内容の発言ではなかったかもしれません。しかし、それとしても患者さんにそのように伝わってしまったとすれば、改善の余地はあるでしょう。医師患者関係の難しさがよく言われますが、言葉は内容とともに、言い方も非常に大事かもしれないと思わされた出来事でした。

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