月別アーカイブ: 2018年9月

リウマチとサルコペニア

千里中央駅直結 SENRITOよみうり片岡整形外科リウマチ科です。

8月最後の夜、新大阪でのリウマチの講演会に行きました。

そこで、リウマチ患者さんのサルコペニアについて聴いてきました。サルコペニアとは最近よく言われる言葉ですが、筋肉量が減ることです。これは、ロコモ、フレイルとも重なるのですが、ロコモは筋肉に限らず運動能力が低下すること、たとえば背中が曲がる、膝が痛い、神経障害で動きにくいなどすべての運動障害を指しています。また、フレイルは全般的に生活機能が落ちている状態で、その原因として社会的、心理的要因、つまり意欲低下やひきこもりなども含みます。ただ、いずれの状態も筋力低下は大きな原因となりうるので、サルコペニアは大事と考えられています。

現在では、サルコペニアの診断は全身の筋肉量をCTで測ることでしか確定できませんが、その講演会では血液検査で推定する方法も紹介されていました。リウマチ患者さんは、炎症の程度、薬の副作用を調べるために採血は欠かせませんから、筋肉量を採血で測れるなら、非常に有用と思われます。また、ある種の注射製剤はサルコペニアの改善に役立つ可能性があるというデータも示されていました。

また、他院の内科で治療中のリウマチ患者さんが、急に関節が腫れたということで来院されましたので、応急処置後元の病院に戻って頂いたのですが、その患者さんを診て頂いた先生ともお話しできました。

私は整形外科ですので、リウマチ膠原病内科の先生のお話は、視点が異なることも多く、非常に新鮮です。今後もこういう形でも地域連携を行い、患者さんのお役に立てればと思います。

リウマチの診断治療は本当に日進月歩で、あらたな薬や病態の解明など、つぎつぎと新しい情報が出てきていますので、今後も勉強は欠かさないようにしたいと思います。

柔道整復師・橋本です!

私も今年で36歳となりました。
現役バリバリで陸上競技をしていた頃から20年。

35歳を超えてると、疲れやすくなったとか、痩せにくくなったという話をよく聞きます。

それもそのはず、何も運動をしないと筋肉量は毎年0.5%~0.7%減っていきます。

そして、筋肉量が減ると、基礎代謝が落ちます。

基礎代謝が落ちると、昔と同じものを食べていてもカロリー過多になり、太りやすくなります。

0.5%~0.7%の筋肉量とは、体重にもよりますが、重量にすると200~300gです。

【 例えば、30歳女性の場合 】

・体重50kgで、体脂肪率が23%だとします
・脂肪量は=11.5kg
・除脂肪体重は=38.5kg

50歳になっても体重が同じで、年々200gの筋肉が失われ、それがそのまま脂肪に変わったと仮定します。

20年で失われて、脂肪になる量は
200g × 20(年) = 4000g = 4kg
脂肪は4kg増えて=15.5kg
除脂肪体重は4kg減って=34.5kg

ということは、体脂肪率は
15.5kg÷50kg=0.31
体脂肪率=31%という事になります。

女性は体脂肪率が30%以上になると「軽度肥満」の部類になります。

筋肉量が減っているという事は基礎代謝も落ちているので、実際は体重50㎏をキープするのは難しいでしょう。

さらに50歳を超えたら筋肉が減る速度は加速し、1~2%ずつ減っていきます。

60歳を超えたら3%ずつに加速します。

そして80歳になると、筋肉量は30歳の時の半分となってしまいます。

今、30代前後の方、筋肉量が半分になってしまった自分を具体的に想像できますか?

歩行したり、物を持ち上げたり、階段を上ったりといった普段の生活の中での動きが、どれほど困難になるのか。

まして、今でも階段を上るのがキツいという30代の方は注意が必要だと思います。

骨密度は、運動をすると、その刺激により骨密度が高くなり、骨が強くなります。

中高年に多い骨粗鬆症は、骨がスカスカになって骨折しやすくなってしまう症状ですが、運動を習慣化して骨を強くすれば、防ぐ事が出来ます。

運動をして骨に刺激を与えてやれば、骨に必要なカルシウムなどがスムーズに摂り込まれやすくなります。

筋トレをすると成長ホルモンが分泌されるので、骨の新陳代謝を高め、新しい細胞がつくられます。

現代人は昔の人ほど運動量がありません。

洗濯一つとっても、かなりの運動量の差があります。

70年前は洗濯機もありませんでしたので、井戸で汲んだ水をたらいに入れ、洗濯板でごしごし洗濯し、絞って、それを物干し竿に釣り上げる。

洗濯をする為に、どれだけのスクワットやデッドリフト、フロントレイズが含まれていたことか。

それが今では洗濯乾燥機なら指先一本で終了〜。

買い物をするには、肉屋は肉屋へ、八百屋は八百屋へ、文房具屋は文房具屋へ。

車もないので、買ったものは手で持って帰らなければなりませんでした。

それだけでかなりの筋トレです。

そんなこと言っても、便利になってしまった今、昔のような生活に戻れない。

だからこそ、現代人は意識して毎日動く必要があります。

人間は、動くように作られています。動かないとどこかおかしくなります。

たくさんの運動をする必要はありません。

今日から、筋トレを始めよう!
今日から、10キロ走ろう!
というのは難しいですし、それを続ける気持ちのモチベーションを持ち続けるのも難しい。

健康を維持する為に必要な運動は、わずかです。

私もすごく運動しているように見られていますが、週4日、約2時間の筋トレをやっているだけです。

1日、24時間もある中の、たった2時間。

まずは、家で出来る筋トレを一日10回でも良いのでやってみましょう!

それにプラスして、日々の生活の中で運動量を増やす事をオススメします!

例えば、洗濯物の入った籠を床に置いてみる。これだけでスクワットが10~15回入ります。

駅を一つ前で降りて歩いたり、エスカレーターではなく階段を使ったり、出来る事は色々あると思います。

座ったままが多い生活は、喫煙よりも不健康だと言われています。

現に何もしないでいると筋肉は衰え、身も心も退化していってしまいます。

今日から始めても遅くはありません。
どんなに小さな事からでも良いので、出来る事から始め、重力と老化と戦いましょう!