柔道整復師・橋本です!

本日は私の、『施術方針・手技』について簡単に、お話したいと思います。

患者さんの中には、
『痛みさえ取れれば、理論や理屈はどうでも良い!早く施術しろ!』

と、自分の身体の事なのに自分の頭で考える事を停止し、

『医学的な事は言われても分からない』

『自分では何もしない』

と言う方を見かけます。

もちろん、医療従事者と比較すると、患者さん側の知識はつたない部分がある事も分かります。

しかし、自分の身体に少しは興味を持ち、本やインターネットで『知識』を広げ、自分が受ける治療法に耳を傾ける事も大切だと思います。

私の考える『リハビリ施術』は、
受ける側が何も考えず、一方的に施術者に身体を委ねるものではなく、

『施術者からの説明を聞いた上で、受ける側も、自分の頭で考えて同意し、施術を受けて頂く』

それが、

『インフォームドコンセント』だと思っています。

だからこそ施術者には、しっかりとした知識や技術、説明が必要だと思っています。

私は見習いの頃、

『自分が患者さんに行っている手技を説明できる様になれ!』

と教わりました。

何の目的で患者さんにその手技を行い、どういう効果を出したいのか『理論や理屈』を。

患者さん側からしたら、
『細かい事をゴチャゴチャと。』
と、思われるかも知れませんが・・・。

【私の手技は】

症状がある筋線維、それを含む筋全体に対して、徒手を用いて『圧迫・柔捏・擦過・伸張刺激』を加える方法です。

【私の基本的な治療原理は】

痛覚刺激を与えて、ポリモーダル受容器が興奮すると、脳の下行性疼痛抑制が働き、痛みの抑制を促します。

局所的には、炎症を引き起こし組織の修復を促します。

これが『痛みの改善 と 筋組織の修復促進』という基本的な治療原理となります。

・痛みを与えて、痛みを抑制する。

・痛みを与えて、組織を修復する。

という事は、私の手技は『痛み』を伴います。

押さえると『ズーンと重痛く感じる』そんな場所に刺激が入ると、脳で認知覚が働き『あ~そこが悪かったんだな!』と痛みの原因がある場所を認識します。

その為、

強さの基準は、患者さんの『あ~そこ!痛いけど気持ちが良い』と言う適切な刺激が入った時の反応を基準にしています。

【適切な刺激】

【納得反応『あ~そこ!』】

【脳の認知覚が働く】

【ポリモーダル受容器興奮】

私が『これなら痛くないだろう』と思っても、
患者さんが『痛くて我慢できない』
と言えば、過剰刺激になり、

私が『撫でているだけ』と物足りなく思っても、
患者さんが『効く~!』と言えば適刺激になります。

これはあくまで基本ですが、時々『大丈夫ですか?』と聞くのはその為ですので、遠慮なく教えて下さい。

私の手技時間は10分程度しかありませんが、施術の大半を骨の形状・位置確認、筋肉の形状・状態確認などの『触診』に費やしています。

傍から見れば、
触診中も治療的手技と一緒なので分かりませんし、受けている患者さんも気づいていません。

しかし、施術する側の思考は全く違います。
頭フル回転で指先の感覚を研ぎ澄ましています。

どんな症状の患者さんであっても、全力で施術を行います。

全力(力技)で施術を行っているのではありません。
(※ 私が力技で手技をすれば、骨まで折れてしまいます。)

全力で施術する事で、自分の技術と感覚が身に付くと思っているからです。

私の手技に多少なりと効果があるのは『筋・筋膜性疼痛』だと自負しています。

『筋・筋膜性疼痛』と言うのは、

1040年代~1980年代に、アメリカの医師Janet G.Travell とDavid G.Simonnsの二人による『Myofascial Pain and Dysfunction:The Trigger Point Manual 』 という医学書によって紹介されたものです。

その概略は、

筋骨格系領域に現れる痛み、痺れなどの異常感覚、運動機能障害、自律神経系症状、睡眠障害などの症状が、筋の中に存在する『硬化した筋線維束』によって出現するというものです。

その硬化した線維束の中に『Trigger Point(トリガーポイント)』と言う圧痛点があり、その部位の圧迫や伸張、冷えなど日常生活の物理的刺激によって、痛みや痺れ、その他の症状を引き起こす事が強調されています。

治療に関しては、

トリガーポイントを含む筋線維束を被う皮膚表面に対し、冷却した塩化エチル・スプレーを照射する事及び、トリガーポイントに対し局所麻酔注射を行なう事が主な方法と記載されていました。

私の場合、その部位に対して手技を用いて施術している事になります。

私の考えや手技が、全て正しいとは考えていませんし、世の中には様々な治療法や考え方があります。

患者さん側も、痛みを取る方法を一つに固執せず、視野を広く持ち、自分の身体についての知識を深め、いろんな事を試してみると良いかと思います。

治療家として13年になりますが、年数を重ねる事で様々な経験をし、治療家としてのレベルUPをしていきたいと思っています。

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